有酸素運動よりHIITが効果的は本当?有酸素運動とHIITの違いとは

HIITと有酸素運動

あなたは、減量やダイエットをするときに、どのようなカーディオトレーニングを行いますか?

最近ではHIITが効率よく体脂肪を燃焼させる効果があるとされ、減量期やダイエットのためのポピュラーなトレーニング方法の一つとなりました。(HIITトレーニングについて知りたい方はコチラの記事を参照)

そんなHIITについて調べてみると、以下のような情報が時々見つかります。

有酸素運動の6倍の効果!」「有酸素運動は時間の無駄遣い!」これらは本当なのでしょうか?「有酸素運動=古いトレーニング方法」のような印象さえ受けます。

HIITが脂肪燃焼に効果的なのは確かですが、HIITがある今、有酸素運動は本当に必要のないトレーニング方法となってしまったのか疑問に思いませんか?

そこで今回は「HIITと有酸素運動の効果の違い」「2つの使い分け方」などについて解説していきたいと思います。

有酸素運動=MISS

歩く姿勢

言ってしまえばHIITも有酸素運動の一種に該当します。そこで最初に有酸素運動の運動強度の定義付けをしておきたいと思います。

今回の記事内では有酸素運動の運動を「MISS」として解説していきます。。

MISSとは、moderate intensity steady stateの略称で、中負荷の運動強度で行うカーディオトレーニングを指します。これの他にLow intensity steady stateのLISSも存在します。

MISSは、心拍数を60~70%まで上げていき、その状態をキープしながら連続して運動を行う方法です。いわゆるランニングやサイクリング、縄跳びなどがこれに値しますね。

HIITと有酸素運動のトレーニング方法の違い

筋肉疑問

まずは、有酸素運動とHIITの2つのそれぞれのトレーニング方法が、どのように違うのかを見ていきましょう。HIITと有酸素運動を比較すると、以下のような形になります。

有酸素運動HIIT
最大心拍数60~70%80~95%(インターバル50~60%)
酸素性有酸素有酸素<無酸素
稼働筋繊維遅筋繊維遅筋繊維<速筋繊維
エネルギー源脂質脂質<糖質
EPOC(アフターバーン)7%14%

この2つのトレーニング方法の違いで、特に注目して欲しいのが、稼働筋繊維エネルギー源EPOCの部分です。この3つの要素が、HIITと有酸素運動の効果を見分ける大きなポイントになります。

それでは、もう少し細かくどのように違うのかを見ていきましょう。

使われる筋繊維が違う

有酸素運動では、瞬発的動きを必要としないため遅筋繊維しか使われません。対してHIITに関しては、高負荷の瞬発的な動きを取り入れるため遅筋繊維+速筋繊維の2つの筋繊維が使われます。

この稼働筋繊維の違いが、実は有酸素運動とHIITを使い分ける大きなポイントだったりします。

使われるエネルギー源が違う

感の鋭い方は、使われる筋繊維が違うというところで気づいたと思います。これはつまり、使われるエネルギー源が違うということに繋がっていきます。

なぜなら遅筋繊維は脂質をエネルギーとして使い、速筋繊維は糖質(グリコーゲン)をエネルギーとして使うからです。

遅筋繊維のみを使用する有酸素運動は、主に脂質をエネルギーとして使い、遅筋繊維よりも速筋繊維を多く稼働させるHIITは、脂質よりも糖質(グリコーゲン)を主にエネルギーとして使います。

EPOCはHIITの方が高い

アフターバーンとも呼ばれるEPOCの効果は、無酸素運動の側面も持っているHIITの方が14%と有酸素運動の2倍ですね。これがHIITが有酸素運動よりも体脂肪を燃焼しやすいと言われている理由です。

EPOCについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参照してください。

EPOCは本当に効果的なのか?

足トレ

有酸素運動とHIITを比較するとEPOCの効果に2倍の開きがあります。そして、多くの方がこれを理由に有酸素運動ではなく HIITをダイエット方法として選択します。

ただ、本当にEPOC(アフターバーン)は期待できるものなのでしょうか?

有酸素運動では7%に対して、HIITはその倍の14%になっています。倍と聞くと脂肪を倍燃やしてくれそうな感じもしますが、現実は違います。

仮に2つのトレーニング方法で、それぞれ300kcalのカロリーを消費したとします。その時のそれぞれのEPOCの効果の差は以下の通りになります。

有酸素運動HIIT
消費カロリー300kcal300kcal
EPOC7%14%
アフターバーン21kcal42kcal

これを見て、HIITが有酸素運動の倍の脂肪燃焼効果があると言えるでしょうか?正直21kcalだけでは、ダイエットや減量の結果に大きく左右されるようなことはありません。

HIITについて「有酸素運動の5倍6倍の効果!」「脂肪燃焼ならHIIT」などと言われることがありますが、EPOCの効果だけでHIITがダイエットや減量には有効とは言い切れないですね。

HIITと有酸素運動の使い分け

筋トレ

それでは減量やダイエットをする上で、どちらのトレーニング方法が効率よく脂肪燃焼することができるのでしょうか?

結論から行ってしまうと、どちらでも脂肪燃焼効果が期待できます。

HIITが脂肪を燃焼させることができれば、有酸素運動も脂肪をしっかりと燃焼させることがきます。

これらを選択する上で重要なのは「どのようなトレーニングプログラムを組むかによる」ということです。トレーニングプログラムによって、有酸素運動とHIITを使い分けるのが、それぞれのトレーニングの効果を最大限に活かす方法です。

普段ウエイトトレーニングを頻繁に行う方は、有酸素運動ウエイトトレーニングの習慣がない方にはHIITのトレーニングがオススメです。

ウエイトトレーナーには有酸素運動

普段からウエイトトレーニングを週5,6回など習慣的にトレーニングしている方であれば、有酸素運動をカーディオトレーニングとして選択するのをオススメします。

なぜなら普段のウエイトトレーニングで既に速筋繊維を酷使し、糖質をエネルギーとして消費しているからです。このような場合、HIITトレーニングを行っても糖質のエネルギーが足りないため、当然のことながらHIITのトレーニングパフォーマンスが落ちます。

なので遅筋繊維をメインに使う有酸素運動をトレーニング後などに取り入れ、効率よく脂肪を燃やしていきましょう。

ボディービルダーやフィジーク選手が、HIITを行わずトレーニング後に有酸素運動を行っている理由はここにあります。

また糖質を制限するダイエットである「ケトジェニックダイエット」を行っている方も有酸素運動が効果的です。理由はウエイトトレーナーと同じですね。

トレーニングの時間がない方にはHIIT

もしあなたが、頻繁なトレーニングをしない方なのであれば、速筋繊維と遅筋繊維を同時に使うHIITトレーニングをオススメです。

HIITは短時間で効率よく多くの筋肉を使い、脂肪燃焼に働きかけることができるからです。またHIITが持つEPOC効果によって普段の生活の中でも代謝が高い状態をキープできます。

週2,3回のトレーニングでも、この効果が得られるので、トレーニングの習慣がない方であればHIITはとてもオススメのトレーニングメニューですね。

まとめ

今回は有酸素運動とHIITの違い、これらの使い分けについて解説してみました。有酸素運動もHIITも脂肪燃焼には効果的ですが、使われる筋繊維やエネルギー源が違います。

それぞれのトレーニング方法の違いについて理解し、自分がどっちらのトレーニングを行うべきなのか今一度考えてみてくださいね。

ただ一番重要なことは、1つの方法を継続して行うことです。

どちらも脂肪燃焼に効果があることには変わりないので、継続して行うことが結果を出す最大の近道です。もし、どちらか1つの運動方法が好きで継続できるのであれば、その方法をやり続けるのが一番ですね。